新・あなたも犯人 2008 10 25

 日本国内では、こんな声があります。
「サブプライム問題で、世界経済が混乱し、外国為替も混乱した。
実に、けしからん」
 しかし、私は、あなたも、この大混乱の犯人であると言いたいのです。
この大混乱には、
つまり、世界同時バブルと、世界同時バブル崩壊には、いくつか原因があります。
その原因のひとつを書きましょう。
 これは、以前も書きましたが、
あなたは、外国株式の投資信託、外国債券の投資信託、
あるいは外貨預金を持っていませんか?
このようなものを買った人は、間接的な犯人と言えるでしょう。
 日本が小国なら問題なかったのですが、
日本の個人金融資産は、あまりにも巨額です(1400兆円)。
この額は、人類史上、最高額と言ってもよいでしょう。
こうした巨額の金融資産の一部でも、海外に流れ出せば、
その国はバブルとなるでしょう。
いや、極端なことを言えば、
経済規模で考えれば、多くの国でバブルが発生するでしょう。
(日本人は、いつもアメリカと比較しているから、
自分たちが、経済的な超大国だと思っていないでしょうが、
アメリカ以外の国とGDPを比較すれば、日本のGDPの大きさがわかるでしょう)
 私は、昨年の7月、このように書きしました。
「言うまでもなく、日本にあるリスクとは、
人類史上、類のない『超低金利』である。
 我慢強い日本人も、さすがに、うんざりして、
これまた、総額では、人類史上、類のない『巨額の個人金融資産』が、
高金利を求めて、世界中に流れ出している。
これが、世界中のあちこちで、ちょっとしたバブルを引き起こしている。
 ある国では、インフレを食い止めようと、金利を引き上げれば、
そこに、日本の巨額の『家庭マネー(大衆マネー)』が押し寄せ、
もはや、その国の金融政策を無力化している。
 一方で、金融技術を駆使して、風船のように膨らんでしまった『投機マネー』。
現代の金融技術では、手持ちの資金を、数十倍にも膨らませることができる」
 これに対して、あなたは反論するでしょう。
「日本は、あまりにも低金利で、資産運用に困っていた。
低金利どころか、ゼロ金利のようなものだった。
だから、高金利を求めて、海外に進出した。
私のせいではない」
 そうすると、今度は、日銀が犯人ということになります。
しかし、「日銀が犯人」と言うのは、あまりにも気の毒です。
日銀が利上げを考える度に、政治家や評論家が猛反対しました。
私は、2003年頃から、このサイトで、
「そろそろ利上げを考えるべきだ」と言ってきましたが、
このような意見は少数派で、
多くの政治家や評論家は、利上げに反対でした。
 世界同時バブル。
実は、この資金源は、日本でした。
極論すれば、そう言えるでしょう。
 巨額の資金を運用する外国人投資家が、
日本の超低金利に目をつけ、
日本で資金を調達し、海外で運用する。















































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